先週の一冊

初恋ソムリエ/初野晴

今年最後の先週の一冊。 「初恋ソムリエ/初野晴(角川書店)」か「追想五断章/米澤穂信(集英社)」かで悩むところだが、ここはひとつ「初恋ソムリエ」としたい。理由は単純におもしろかったから。そして、続きを期待させてくれるからだ。 例によって前作…

陰陽師 夜光杯ノ巻/夢枕獏

今日は祝日。でも私の勤め先は、そんなことどこ吹く風で営業だ。こういう日は電車がすいているのはうれしい。さあ!先週の一冊だ。 「ブラックペアン1988/海堂尊」とどちらにするか悩んだのだが、やはりこちらにした。「陰陽師 夜光杯ノ巻/夢枕獏(文春文…

僕たちの旅の話をしよう/小路幸也

今回の先週の一冊は、涙をのんで「あかんべえ/宮部みゆき」をあきらめ、「僕たちの旅の話をしよう/小路幸也」に決定。 それほど期待をせず、「小路幸也作品だから」「帯では金原瑞人氏が推薦してる」ということに背中を押されて購入したのだが、これは大当…

少年探偵シリーズ/江戸川乱歩

先週の一冊は、ついに読破した「少年探偵シリーズ/江戸川乱歩」全巻としたい。 正しくはもちろん「一冊」ではない。「二十六冊」である。小学生の頃に何冊読んだのかまったく覚えていないが、この年になって読破できたことに感謝したい。本当に。 ただ目下…

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります/川上未映子

今回は、「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります/川上未映子(講談社文庫)」を先週の一冊に挙げたい。 略して「そらすこん」。川上氏のブログにもご本人がそう書いている。文庫版では、「そら」と「すこん」だけ文字が大きい。略して呼んでくれと言…

黒いハンカチ/小沼丹

今回の先週の一冊は選ぶのが難しい。どれも良かったもんな。読破した高城高全集の「風の岬」も良かったし、「モノレールねこ」もほんのりしんみり良かった。でも、やっぱりこれかな。 というわけで選んだのは、「黒いハンカチ/小沼丹(創元推理文庫)」。ち…

わくらば日記/朱川湊人

今回の「先週の一冊」は、「わくらば日記/朱川湊人(角川文庫)」。最初は、昭和を舞台にしたSF風味の探偵物かと思ったが、そればかりではなかった。続編がすでに出ている。文庫化が楽しみだ。 ところで、「わくらば」って何?と思ったので辞書で調べてみた…

八朔の雪 みをつくし料理帖/高田郁

今回は正真正銘の「先週の一冊」。先週の読了本から選んだ一冊は、「八朔の雪 みをつくし料理帖/高田郁(ハルキ時代小説文庫)だ。 行きつけの三省堂書店京都駅店で、かなり以前からおすすめ本としてピックアップされていたので、とても気になっていた。で…

古城駅の奥の奥/山口雅也

カテゴリーは「先週の一冊」だが、これは正しくは「先々週の一冊」だ。 先々週の一冊は、「古城駅の奥の奥/山口雅也(講談社ノベルス)」としたい。途中からは何やらファンタジーのようになってしまったが、おもしろさには変わりがなかった。「ミステリーラ…

そして名探偵は生まれた/歌野晶午

今回の先週の一冊は「そして名探偵は生まれた/歌野晶午(祥伝社文庫)」だ。これは4編の中編からなるものだが、うち「生存者、一名」と「館という名の楽園で」は、それぞれの文庫本で既読。 4編の中では、「生存者、一名」がやはりおもしろい。珍しく結末を…

田舎の刑事の趣味とお仕事/滝田務雄

今回の「先週の一冊」は、「田舎の刑事の趣味とお仕事/滝田務雄(創元推理文庫)」としたい。 「泣き声は聞こえない/シーリア・フレムリン(創元推理文庫)」もおもしろかった。さすがは桜庭一樹氏推薦だけのことはある。「たけまる文庫 謎の巻/我孫子武…

殺人鬼/横溝正史

もう今週も終盤だけど、遅まきながら先週の一冊を。 今回の先週の一冊は「殺人鬼/横溝正史(角川文庫)」にしよう。これは短編集。謎解きも楽しみながら、いつの時期に舞台が設定されているのかも、あわせて考えながら読んだ。これ結構疲れます。 次に読む…

マンハッタン・オプ 4/矢作俊彦

悩んでいる。先週の一冊をどれにするか決められない。 「赤い指/東野圭吾」も良かった。「夜光虫/横溝正史」は、初めて読んだ金田一耕助の登場しない横溝作品だったが、素直におもしろかった。もちろん「獄門島/横溝正史」も捨てがたい。でも、やっぱりこ…

東京公園/小路幸也

先週の読了本から一冊を選ぶとすればこれだ。 主人公を取り巻く、良い距離感の人間関係がうらやましい。それから、やはり写真は上手になりたい! 東京公園 (新潮文庫)作者: 小路幸也出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/07/28メディア: 文庫購入: 2人 クリ…

さよならの次にくる/似鳥鶏

正しくは一冊ではなく、二冊なのだけれど…。「理由あって冬に出る」に続く、シリーズもの。今回は二冊に渡る連作短編集となっている。 例によって前作での設定をすっかり忘れていたので、まずは書店で前作をパラパラとめくって復習してから読み始めた。 前作…

Gボーイズ冬戦争 池袋ウエストゲートパーク7/石田衣良(文春文庫)

先週の一冊はこれだ!これしかない! 東京に住んでいた頃は、池袋はほとんど行く用がなかった。巨大なジュンク堂書店とリブロに行くくらいしか用がなかったからだ。したがって、池袋のことはほとんど知らない。パルコと西武百貨店・東武百貨店があることと立…

親不孝通りラプソディー/北森鴻

今回の「先週の一冊」は、「親不孝通りラプソディー/北森鴻(実業之日本社ジョイ・ノベルス)」だ。3冊しか読んでいないとはいえ、内容の濃いものばかりだったのでかなり悩んだ。が、次作への期待をこめてこれに決めた。 親不孝通りラプソディー (ジョイ・…

夏の口紅/樋口有介

妙な言い回しだが、今週の「先週の一冊」。今回は、「夏の口紅/樋口有介(文春文庫)」としたい。 本作品は、1991年に単行本で刊行されたもので、文春文庫版は再文庫化されたものとなる。おそらく文春文庫版では、最近の樋口作品のように文体が改められてい…

陰陽師 瀧夜叉姫/夢枕獏

細々続く新企画。先週の一冊は、「陰陽師 瀧夜叉姫/夢枕獏(文春文庫)」だ。先週の時点では、上巻しか読了していないが、すでに下巻も読み終わったのでこれにしたい。といっても、先週は二冊しか読んでいないんだけどね。 夢枕獏氏の陰陽師シリーズは、ほ…

生まれ来る子供たちのために /浦賀和宏

今週もすでに木曜日になってしまったが、せっかく始めた新企画なので続けなければ。ということで、先週の一冊。本当は「終末のフール/伊坂幸太郎(集英社文庫)」としたいところなのだけれど、ついに、というかやっとシリーズ全巻を読み終わったので、「生…

銀河のワールドカップ/川端裕人

今回の先週の一冊は、やっぱりこれ! 銀河のワールドカップ (集英社文庫)作者: 川端裕人出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/05/20メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 31回この商品を含むブログ (25件) を見る 読み始める前は、SFサッカー小説だと思ってい…

メディア・スターは最後に笑う/水原秀策

新企画である。前週に読んだ本の中から1冊を選び、「先週の一冊」として書いてみることにした。いつまで続くかわからないけれど。これまでこの日記にはカテゴリーを設けなかったけれども、新企画なのでカテゴリーも作ることにした。過去の記事もできればその…