夏の口紅/樋口有介

  • 妙な言い回しだが、今週の「先週の一冊」。今回は、「夏の口紅/樋口有介(文春文庫)」としたい。
  • 本作品は、1991年に単行本で刊行されたもので、文春文庫版は再文庫化されたものとなる。おそらく文春文庫版では、最近の樋口作品のように文体が改められているのだと思うが、内容自体は18年前に書かれたものとは思えない。青春というものは、いつの時代もたいして変わらないということかもしれない。現在との違いといえば、携帯電話が登場せず、もっぱら家の固定電話で連絡が取られることくらいだろう。
  • ぜひまだ暑いうちに読んでいただきたい作品だ。

夏の口紅 (文春文庫)

夏の口紅 (文春文庫)