本好きゆえのあせり

  • 昨日はあせった。勤め先からの帰りに、読みかけの「プラスチック・ラブ/樋口有介創元推理文庫)」をカバンから取り出し、「これはあと少しで読み終わる。次はおとり捜査官の第2巻だ」と考えているときにふと気づいた。かんじんの「おとり捜査官2 視覚/山田正紀朝日文庫)」を勤め先に忘れてきたことを。
  • 次に読むと決めていた本を忘れてきたというのも問題だが、最大の問題は本を読む時間があるのに、読む本が手もとにないということである。本好きとして、これは耐えられない。われながら病気だと思うが、どうしようもない。
  • どうしようもないので、いつもの三省堂書店京都駅店をのぞく。しかしさらに困るのは、いざ書店に行っても買いたい本がないということである。だって、買いたい本(ほぼ読みたい本と同義)は発売されたらすぐに買ってしまっているから。こういうときは新刊頼みだ。しかしこういうときに限って、新刊が出ていない。ポプラ文庫の少年探偵シリーズの新刊がそろそろ発売では、と思ったがまだ並んでいない。
  • いよいよ困って、初心を貫くために「おとり捜査官2」を買ってしまうという暴挙に出ようとしたが、そこで思い出した。このようなときのために、宮部みゆき氏の短編集数冊を買わずに残しているということを。ちょうど良いことに、「地下街の雨(集英社文庫)」は夏のフェア対象でもある。したがって、たくさん積んである。その中から一冊をつかんでレジに向かった。やれやれである。
  • しかし実はこれで終わらない。昨日は、山本善行さんの「古本ソムリエの本棚−文庫篇」を拝見しようと思っていたので、四条河原町ブックファーストに行った。かなり売れてしまっていたようで少し残念。すべての本がパラフィン紙で巻かれており、本への愛情が感じられる。フリーペーパーの「古本ソムリエの文庫案内」を頂戴して、新刊コーナーへ。すると、三省堂書店にはなかった少年探偵シリーズの新刊を発見。「地下街の雨」を買ったにもかかわらず、手に取ってレジへ。ただし、買ったのは1冊のみ。残りは後日三省堂書店で買う予定(ポイント会員だから)。
  • 結局、「プラスチック・ラブ」に続いては、ブックファーストで買った「魔法博士/江戸川乱歩(ポプラ文庫)」に取りかかってしまい、「地下街の雨」はめでたく未読本の仲間入りとなった。今日は忘れずに「おとり捜査官」を持って帰ろう。
  • ところで、古本ソムリエ 山本善行さんは、京都市内に「古書善行堂」を開店された。こちらもいずれうかがいたいと思っている。